英語での遺言書は有効か?

 

遺産相続は日本だけの風習ではなくて世界中に存在していることです。
また、外国の方が日本に住んで日本国籍を取得して日本人となるケースもありますし、海外生活が長い日本人にとっては日本語よりも英語のほうが慣れ親しんでいる言語という人もいます。
そのように自身の第一言語が英語だという人が、自身が亡くなった後のことを考えて遺言書を作成する場合は、日本語よりも英語のほうが率直な思いを伝えやすいですし確実なものが作れるものです。
しかし、日本の法律で英語での遺言書は有効になるのか疑問になりますが、その答えは英語で書かれた遺言書でも日本語と同様に内容に何の不備もなければ有効になります。

ただ日本の法律による遺言書には、自筆証書遺言・公正証書遺言・秘密証書遺言といった3種類があって、そのいずれかの方法を選択して作成することになっている点を最初に覚えておく必要があるのです。
自筆証書遺言は、紙・ペン・印鑑があれば誰でも自宅で作成できるので、遺言書作成コストもかからなくて、最もポピュラーな遺言書の作成方法になります。
その為、遺言書を英語で作成する場合であっても、自分の思いを自由に記載することができるので、自筆証書遺言はやりやすい方法と考えられます。
また、日本語で作成するのと同様の効力を持つため選択する人も多いのですが、自筆証書遺言は家庭裁判所で検認が実施されて、そこで認められないと有効にならないのです。
ですから、読めないような書き方では意味がありませんから、誰が見ても読める字で書くことを意識する必要があって、これは英語だけでなく日本語で書くときにも同じことが言えます。
また自筆で記入した遺言でないと無効になるので、パソコンやワープロを使用して作成しないように注意する必要があるのです。

公正証書遺言は、証人2人以上と公証人とで筆談方式により作成される遺言書で、公正証書として公証役場で保存してもらいます。
このように、遺言者から直接公証人が遺言の内容を聞き取って、公証人が書面に作成する方式なので、内容の不備で無効になることや偽造の恐れがないのです。
ただ公正証書遺言は日本語で作成しなければならないので、必要に応じて通訳を伴って公証役場に行って、公証人に対して通訳を介して遺言内容を伝える方法で作ることになります。
秘密証書遺言は、遺言者が自分で作成した遺言書を、内容を秘密にしたままで公証人に遺言書の存在のみを証明してもらうものです。
しかし、保管はあくまで自身でしなければならないですし、自筆証書遺言と同様に家庭裁判所の検認が必要になります。